富山市

岩瀬(富山)観光 まとめ|所要時間は?散歩コースやおすすめランチも紹介

YUICHI

富山市岩瀬地区は「富岩運河環水公園」や「富山城址公園」、「富山市ガラス美術館」などと並んで富山市の主要観光スポットです。

岩瀬は富山湾に面した港町。

江戸時代初期より岩瀬は北前船を使った交易で財をなした商人の集まる町として栄えました。

古き良き時代の栄華が感じられ、しっとりとした雰囲気のある町です。

岩瀬観光は移動と散策を含めて所要時間3時間あればゆっくり楽しめます。

富山駅から岩瀬までは路面電車と徒歩で35分ほどで到着します。食事と散策を含めて3時間程度時間があれば充分に立ち寄っていただけるコースです。

富山市のまちなかエリアを制覇した人は、岩瀬にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。きっと昔の栄華を誇った町の姿をご覧いただけると思います。

岩瀬へのアクセス|富山駅から路面電車で25分で富山湾の港町へ

岩瀬へは富山駅の路面電車⑤番のりばまたは⑧番のりばから出発します。

⑤番に乗っても⑧番に乗っても問題ありません。富山駅始発電車か、他の駅から来た電車かの違いです。いずれも「岩瀬浜駅」へ向かいます。

25分で終着駅「岩瀬浜駅」で下車、そこから10分ほど歩くと岩瀬の港町に到着します。


路面電車1日フリーきっぷ

富山市まちなかと岩瀬の両方を訪れる人は路面電車1日フリーきっぷがお得です。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

https://walk-toyama.com/2022/03/24/free-pass/

岩瀬は北前船の交易で栄えた廻船問屋の港町

富山市岩瀬地区は、北前船を使った交易で栄えた港町です。

北前船とは、江戸時代から明治時代初期にかけて、大坂と北海道のあいだを、商品を売り買いしながら日本海を行き来していた貿易船のことです。

北海道から日本海の海上ルートを経由し、商都・大坂へ向かうまでには、松前(北海道)、酒田(山形県)、新潟、能登、敦賀、米子など数多くの港町がありました。それらの港町を結ぶ海上ルートを利用して、当時の日本国内では様々な商品が売り買いされていました。

たとえば、北海道からはニシンや昆布などの海産物が、京や大坂など上方の都市からは砂糖や織物が、能登や屋久島からはスギなどの木材が日本各地へ運ばれていきました。

北前船は国を豊かにしてくれる重要な存在だったのですね。そして、岩瀬もまた、北前船が寄港する日本海側の重要な港町だったのです。

平成時代のバブル経済崩壊をきっかけに町は活力を失っていましたが、現在(令和)は多くの観光客を魅了する観光地として少しずつ生まれ変わろうとしています。

大町新川町通り|古き良き時代の日本の姿を映し出す町並み

港町・岩瀬には、明治時代に北前船の交易で栄えた廻船問屋の旧邸宅が数多く残っています。かつての港町として栄えた町の繁栄ぶりがうかがえます。

廻船問屋とは今でいうところの貿易商社です。江戸時代、明治時代の商人たちは北前船を使って、北海道では昆布を積み、大坂では西日本各地から集められた年貢米を積み、需要のある場所で売りさばいていました。

岩瀬港は日本列島の真ん中に位置しており、少ない燃料で多くの交易ができました。なるほど、廻船問屋が北前船の交易で大きな利益が出ていたとしても不思議じゃありませんよね。

つまり岩瀬は、全国から選りすぐりの商品を集め、商品として流通させるための重要な寄港地だったわけです。

代表的な廻船問屋には森家馬場家があり、かつての邸宅は見学することができます。

INFORMATION 森家
開館時間 9:00-17:00
〒931-8358 富山市東岩瀬町108
TEL 076-437-8960
INFORMATION 馬場家
開館時間 9:00-17:00
〒931-8358 富山市東岩瀬町108
TEL 076-456-7815

北前船が富山にもたらした食文化とは?

北海道の近海は、江戸時代から昆布やワカメなど良質な海産物に恵まれていました。

富山商人たちは、豊富な海の幸を求め、北前船に乗って北海道へ旅立っていきました。

北海道の地元民たちが見向きもしなかった、あるいは危険が伴うため避けていた海域へも勇敢に船を前に進めて海の中に生い茂っている海藻を集めていたそうです。

富山商人は当時から商魂たくましかったのですね!

北海道から大量に入ってきた昆布は、岩瀬や伏木などの寄港地を経由して県内の市場に運ばれました。

越中富山には昆布が一般的に流通するようになり、「昆布締め」という富山県固有の食文化が生まれました。

「昆布締め」とは刺身を昆布で挟んだ保存食のことです。「昆布締め」についてはコチラの記事もご覧ください。

刺身の持ちが良くなるだけでなく、刺身の水分を昆布が吸うことで刺身の身が引き締まり、逆に昆布の旨味が刺身にしみ込むことでより深い味わいが楽しめます。

昆布を使った料理には他にも、昆布(とろろ)をまぶしたおにぎりがあります。

ふっくらとしたご飯にやわらかい酸味がのっており、一口食べるとやさしい味わいが感じられるはずです。

岩瀬の自慢は新鮮な白えび料理

岩瀬港は白えびが水揚げされる港のひとつです。

そのため岩瀬では、白えびが様々な形態の料理として登場します。

以下は白えび料理を提供する岩瀬の代表的な飲食店です。

■ 食堂 天保
「白えびの海鮮丼」、「白えびコロッケ」、「白えびタンメン」など、白えびを使ったバリエーション豊富なメニューが特徴の老舗食堂です。

INFORMATION 食堂 天保
営業時間 11:00-14:00 / 17:00-21:00 (定休日:水曜日、第1、第3木曜日)
〒931-8347 富山市岩瀬土場町459
TEL 076-438-0038

■ 天よし
大町新川通りの入り口から少し離れた、富岩運河のそばにある天ぷら専門の飲食店です。おすすめは「白えびのかき揚げ定食」。揚げ物なので白いご飯がほしくなるので、定食がちょうどいいでしょう。

香ばしい白えびにふっくらと炊き上がったご飯の組み合わせは最高のコラボレーションです。

INFORMATION 天よし
営業時間 17:00-22:00(月、火、木、金)、11:30-14:00 / 17:00-22:00(土、日)(定休日:水)
〒931-8367 富山市岩瀬松原町62-1
TEL 076-437-7084

■ 岩瀬さんたふぇ
白えびを洋食で味わいたい人におすすめ。白えびの香ばしい香りはパスタにも絶妙に絡みます。

INFORMATION 岩瀬さんたふぇ
営業時間 9:30-17:00 (定休日:月)
〒931-8378 富山市岩瀬天神町48 岩瀬カナル会館
TEL 076-438-8521

■ 沙石(させき)

桝田酒造店は、富山県を代表する造り酒屋です。富山県の地酒を試してみたいなら、まずは沙石を訪れましょう。

(株)桝田酒造店の銘酒「満寿泉」の豊富なラインナップを飲み比べできます。

INFORMATION (株)桝田酒造店 沙石(させき)
営業時間 10:00-17:00(定休日:火)
〒931-8356 富山市岩瀬大町93
TEL 080-2962-6683

「沙石」について詳細は以下の記事もご覧ください↓

富山市岩瀬地区 まとめ

今回のご案内はいかがでしたか?

富山湾の港町・岩瀬は、江戸時代から明治時代初期にかけて開花した北前船の交易の地です。森家や馬場家などかつて北前船を使った交易で栄えた廻船問屋の邸宅から、往年の繁栄ぶりが偲ばれます。

富山市がきれいな公園やスタイリッシュな建物が立ち並ぶおしゃれな街なのに対し、岩瀬は古き良き日本のしっとりとした雰囲気が魅力的な港町です。

富山で半日ほど観光する予定なら、ぜひ岩瀬地区を訪れてみてください。

それでは、最後まで記事をご覧いただきありがとうございました!

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著者プロフィール
YUICHI
YUICHI
全国通訳案内士
富山県富山市生まれ。観光庁認定英語通訳案内士。
愛知県の航空機関連メーカーで務めたあと、全国通訳案内士国家資格を取得。通訳ガイドとして、訪日外国人の観光ガイドを主に富山、石川、岐阜の観光名所・史跡を案内する。近年はHTML/CSSやPHP、Photoshopなどを使ってWEB制作にも携わっている。趣味はウォーキング、温泉、読書、料理など。

「せっかく富山に来たのなら、たくさん楽しんでいってくださいね!」
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