富山市

おわら風の盆 2022 |八尾へのアクセス、町流しの楽しみ方を総合的に解説

YUICHI

今回の記事では、2022年3年ぶりの開催となる、おわら風の盆を紹介します。記事前半は「おわら風の盆」の概要を、後半はアクセス方法、宿泊、食事について解説していきます。

2022年のおわら風の盆は、新型コロナ感染者数の拡大を受けて、例年とは形を変えて開催されます。中止のうわさも出ているのですが、中止にはなりませんのでご安心ください。以下に、2022年おわら風の盆に関して新しい情報が入り次第、当記事にて公開していきます。

おわら風の盆 新着情報
・「おわら風の盆」町流しスケジュールが公表されています。予定は天候に大きく左右されるおそれがあるため、参考までにご覧ください。


・「おわら風の盆」開催期間中、JR高山本線で定期列車および臨時列車による運航あり。JR富山駅構内で「乗車整理券」を受け取って指定された時刻の列車に乗車してください。整理券がないと乗車できないのでご注意ください。[2022/08/28]


・「おわら風の盆」開催期間中、地鉄バス(23系統)より臨時便がでます。富山駅前バスターミナル⑥番のりばで配布予定(先着順)。[2022/08/28]
臨時便乗車券の販売
9月1日、2日:14:30-19:00
9月3日   :16:30-19:00


・JTB主催「おわら風の盆 日帰りツアー」(富山駅前発着)WEB申し込み開始
詳細はhttps://branch.jtbbwt.com/j5775-0


・おわら風の盆の特設ステージ(越中八尾会館のホール、駐車場)が開設されます。町流しは規模を縮小して開催予定。予約は専用ダイヤル070-4309-0493(月~金 9:00-17:00)にて受付します。[2022/08/23]


・八尾町内の交通規制が発表されました。一般車両の乗り入れ、駐車は不可。[2022/08/14]


・富山県とJR東日本が連携。本祭9月1日~3日のあいだ、以下のJR19駅で生中継を行う予定。
関東:東京、品川、新宿、池袋、上野、立川、川崎、横浜、大宮、船橋、柏
東北:青森、盛岡、秋田、仙台、山形、福島
信越:新潟、長野

富山県八尾町で唄い継がれる「おわら風の盆」は、1990年に高橋治の恋愛小説「風の盆恋歌(かぜのぼんこいうた)」の題材として取り上げられたことがきっかけで全国的にブームになりました。

おわら風の盆とは、富山県八尾町で300年以上唄い継がれてきた民謡です。涼しげな浴衣をまとった男女が坂の町を唄い踊って練り歩く、夏のおわりの風物詩として富山県民に親しまれています。

「おわら風の盆」は例年9月1日から9月3日にかけて開催され、3日間でなんと20万人以上の観光客が訪れる富山県八尾町の一大イベントなのです。

町流しが始まるのは夕暮れ時。

哀愁ただよう胡弓の音色に合わせて、編み笠をかぶり、浴衣をまとった若い男女が踊りながら坂の町を練り歩く様子はとても幻想的です。

しかし、開催期間中はとても混雑するため、大規模な交通規制が行われます。

また、雨天の場合は中止になったりすることも…。

町流しを観るだけでも少しハードルが高いと感じるかもしれませんね。

そこで今回の記事では「おわら風の盆」とはなんぞや?という疑問に答え、町流しを楽しむための必要な情報お伝えしますので、ぜひ記事を最後までご覧いただけたらと思います!

「おわら風の盆」へのアクセス

そんな有名なお祭りなら、ちょっと行ってみようかな…と思いますよね。そこで気になるのが「おわら風の盆」への行き方ですね。

「おわら風の盆」が開催される八尾町はJR富山駅からおよそ20キロメートル離れた山あいの町です。

一般的には、JR富山駅から八尾町へ向かう方法として以下の3通りがあります。

  • 電車 /JR高山本線で「越中八尾駅」下車。歩いて20分で八尾町へ。
  • 車(高速利用)/北陸自動車道「富山IC」から出て約20分で八尾町へ。
  • 路線バス(富山地鉄バス) /JR富山駅のバスターミナル⑥番のりばから出発。約45分で八尾鏡町へ

ただし、「おわら風の盆」本祭が開催される9月1日~3日は大変混雑が予想されるため、交通規制がかかります。

アクセス方法については毎年変わります。詳細は記事冒頭の最新情報をご確認ください。

「おわら風の盆」の催行内容については、本祭の2週間前~直前にならないと分からないので、新しい情報が入り次第、当記事にて次第お伝えします。

そもそも、おわら風の盆とは?

それでは「おわら風の盆」とは何ぞや?という疑問にお答えします。

じつは「おわら風の盆」の起源については諸説があり、明確な文献が残っていないため謎に包まれています。

もっとも古い記述は、「越中婦負郡志」に「元禄15年(西暦1702年)、八尾の町衆が唄を歌いながら八尾の坂の町を練り歩いていた」と書かれていたものだそう。

八尾の人々は、加賀藩から「ここに町を作ってもいいですよ」という許可を得ました。これにより、町の中ではどれだけ唄い踊っていてもおとがめなしになったのです。

町の人々は、春には三日三晩、三味線や太鼓、尺八などを鳴り散らして踊り散らしていました。

やがて、夏の暑い日々が過ぎると、いよいよ台風のシーズンが来ますよね。昔から9月初旬は全国的に風の厄日とされていたそうで、八尾の町の人々も風の神様をなだめるために、自分たちの踊りを踊るようになりました。

これが「おわら風の盆」の始まりだろうとする説もあります。歴史を深掘りするのも面白いですよね。地元の人から話も聞いてみるのもおすすめです。

「おわら風の盆」民謡としての特徴は?

「おわら風の盆」では、哀愁ただよう胡弓の音色に合わせて、伝統的な民謡の唄、「おわら節」が唄われます。

おわら節は「七、七、七、五」の文字で構成されています。全国の伝統的な民謡と同じですね。

ただし、「おわら節」は以下のように、最後の5文字の前に必ず「オワラ」の3文字が入るのが特徴です。このような歌を「正調おわら」または「平唄」と言います。

来たる春風 氷が解ける うれしや気ままに オワラ 開く梅

蛍こいこい 八尾の盆に 夜の流しの オワラ 道照らせ

雪の立山 ほのぼの開けて 越の野山は オワラ 花盛り

「正調おわら」の他にも、頭にさらに5文字加える「五文字冠り」や、字数制限のない長い歌「字余り」などバリエーションが豊富で、唄い手に相当な技量が問われます。

「おわら風の盆」は唄だけ取っても奥が深いですね。

「おわら風の盆」を観に行くなら食事はどうする?

はるばる八尾町に来たんだから、皆さんは美味しいものも食べに行きたいなって思いますよね。

八尾町は、そばや豆腐、地酒の美味しいところです。

しかし、本祭のあいだ、宿泊施設や飲食店を予約するのは難しいでしょう。なにしろ数年前から予約して待っている人もいるくらいなので。

とはいえ、せっかく「おわら風の盆」を観に行くのだから、一緒に美味しいものも味わいたいですよね。

八尾を訪れるなら、まず食べておきたいのは、そばです。八尾は小さい河川や山が多くあり長野県に近い地勢なので、良いそば粉が造れるといいます。

まずは以下の店でそばを味わってみてはいかがでしょうか?

https://walk-toyama.com/2022/08/13/soba_takano/

「おわら風の盆」の3日間は、屋台がたくさん出ていますが、混雑しているなかでは、ゆっくり美味しい料理を味わっている暇はないかもしれません。

また、富山駅構内にも、富山ならではの飲食店がたくさんあります。なので、本祭の始まる15時ごろに八尾へ向かっておわらを見物し、19~20時くらいに富山駅へ戻って食事するのもひとつの手段です。

ちなみに、八尾は県内で人気の和菓子「玉天(たまてん)」の発祥の地としても知られています。固められた寒天と砂糖の混ぜ物をたまごの黄身でコーティングしてある、見た目にもかわいらしい銘菓です。八尾には東町に「おわら玉天本舗」というお店があるので、ぜひ立ち寄ってみてください。

https://walk-toyama.com/2022/08/14/tamaten/

「おわら風の盆」をツアーで観に行く

富山県八尾町で毎年9月1日~3日のあいだに開催される「おわら風の盆」には、全国から20万人以上もの観光客が訪れます(2020年、2021年は新型コロナ感染症対策による行動制限のため開催なし)。

じつは、毎年クラブツーリズムや阪急交通社などが、首都圏、関西圏、中京圏発着で、「おわら風の盆」を観に行くツアーが設定されます。

クラブツーリズムのツアーに参加すれば、以下のようなメリットがあります。

  • クラブツーリズムが用意した専用席で、おわらの町流しを座りながら鑑賞できる。
  • 雨天の場合でも、屋内ステージで「おわら風の盆」を鑑賞できるので天候のリスクがない。
  • 白えびや飛騨牛など、周辺で人気のグルメを夕食で味わえる(時間は少し早め)。

阪急交通社のツアーに参加すれば、以下のようなメリットがあります。

  • 松本、白川郷、金沢、雨晴海岸など、北陸周辺の名所も旅程に含まれており、多彩な内容のツアーを楽しめる。
  • 5つ星ホテルやSランクなどの高級ホテルに宿泊するプランがある。

「おわら風の盆」を初めて観に行く人は、ツアーを利用するのもいいでしょう。 その方が、混雑や天候によるリスクを最小限に抑えられるはずです。


「おわら風の盆」 まとめ

今回の記事は以上です。いかがでしたか?

富山県八尾町で唄い継がれる「おわら風の盆」は、毎年9月1日から9月3日のたった3日間しか開催されない富山県八尾町の一大イベントです。

町流しが始まるのは夕暮れ時。哀愁漂う胡弓の音色にのせられて、幻想的な踊りが町の中で披露されます。

しかし、開催期間中はとても混雑しますし、天候不良による中止もあり得ます…

「おわら風の盆」というレアな観光体験を実現するためには、現地をしっかりと下調べをしたいもの。またはツアーを利用するのも、確実性が増すのでおすすめです。

2022年は、3年ぶりに本祭が開催されます。これを機会に、ぜひ最高クラスの日本の伝統民謡をご覧になってみてはいかがでしょうか?

それでは、最後まで記事を読んでいただきありがとうございました!

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著者プロフィール
YUICHI
YUICHI
全国通訳案内士
富山県富山市生まれ。観光庁認定英語通訳案内士。
愛知県の航空機関連メーカーで務めたあと、全国通訳案内士国家資格を取得。通訳ガイドとして、訪日外国人の観光ガイドを主に富山、石川、岐阜の観光名所・史跡を案内する。近年はHTML/CSSやPHP、Photoshopなどを使ってWEB制作にも携わっている。趣味はウォーキング、温泉、読書、料理など。

「せっかく富山に来たのなら、たくさん楽しんでいってくださいね!」
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