【能作】本社工場って観光できる?鋳物作り体験や工場見学も?
「能作」は富山県高岡市が誇る鋳物メーカーです。錫を材料にテーブルウェアや酒器などを製造販売しています。
最近では、能作 本社工場が観光スポットとして人気があり、カフェや工場は連日観光客で賑わっています。
能作 本社工場へは、あいの風とやま鉄道「高岡駅」や北陸新幹線「新高岡駅」などから世界遺産バスや路線バスで30分ほどで行くことができます。
高岡など富山県西部を観光する予定の方は立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
能作 本社工場への行き方
能作 本社工場へは世界遺産バスまたは高岡市の路線バスを使って「能作前」で下車します。運賃(片道420円)は降車時に支払えば大丈夫です。
能作の歴史
江戸時代、加賀藩領であった高岡市は藩主前田利長の政策により、鋳物師など職人の集まる町として発展してきました。
そんな伝統工芸が息づく高岡で、能作は鋳物を製造する町工場として産声をあげました。
設立当初は仏具、茶道具、花器を製造しており、日本経済が強く成長する過程で製品の売れ行きは好調でした。しかし、時代の流れとともにそれらの需要は低迷。能作は新しいマーケットを求めて模索する時代に突入したのです。
2000年代になると、お客様より「食器を作ってほしい」という声が多かったことから、能作は食器の製造を開始。
能作 代表取締役社長・能作克治氏は、どうせなら誰も造ったことのない食器を造りたいという想いから、なんと錫純度100%の開発に取り組み始めました。
錫は金・銀・プラチナに次いで高価な金属とされており、人の力で簡単に形が変わってしまう、ちょっと珍しい金属です。そのため、普通は硬度を維持するために他の金属を混ぜて使われます。
しかし、能作4代目社長・能作克治氏は、
「曲がるなら曲げて使えばいいじゃないか」
能作 代表取締役会長・能作克治氏
と言って、そんな錫の性質を逆手に取って様々な製品を創り出しました。
発想の転換からイノベーションが生まれた良い例ですよね。
KAGOなど人気商品が目白押し
それでは、実際に能作が世の中にリリースした錫製品を紹介していきます。
その多くは食卓で活躍できるものです。皆さんも能作製品を購入して日々の食生活に彩りを加えてみてはいかがでしょうか。
KAGOシリーズ
能作の主力製品であるKAGOシリーズはとても好評です。
主にはフルーツバスケットやワインのボトルホルダーとして使われているようですが、自由に曲げて使えるので、色々な用途に使える可能性を秘めています。
スマホやタブレットのスタンドとしても使えそうですよね。
カップ・タンブラー
錫はカップやタンブラーとしても活躍できます。
水が腐食せず、イオン効果で飲み物の味がまろやかになるというメリットがあります。
しかも、簡単にへこみができることから、自分の手にしっかりフィットした形状に形を変えることが可能。曲がりやすいという錫の性質が食卓にも活かされているわけですね。
能作の新事業は観光?
能作は単なる鋳物メーカーではありません。
高岡の優れた伝統工芸の技術を広く世間に知ってもらうための活動にも取り組んでいます。
工場見学|高岡の伝統工芸の髄を知る
400年という長い歴史のある高岡の伝統工芸を間近で観られる機会が能作 本社工場にはあります。ぜひ、鋳物づくり現場の空気感を感じてみてください!
能作 工場見学 | |
料金 | なんと無料! |
所要時間 | 約30分 |
開始時間 | 11:00 / 13:00 / 14:00 / 15:00 / 16:00 |
定休日 | 日曜・祝日・年末年始・土曜(不定休) |
予約方法 | https://nousaku-kanko.resv.jp |
製作体験|能作製品を自分でも造れる?
製作体験では、生型鋳造法(砂を押し固めて鋳型をつくる方法)でお気に入りの錫製品を制作できます!能作を訪れた記念に、一品作ってみてはいかがでしょうか?
砂を使うので汚れてもいい服装で作りましょう。エプロンやビニール手袋の貸し出しもあります。
能作 鋳物製作体験 | 30分コース | 90分コース |
対象製品 | 動物箸置き、花箸置き | ぐい呑み、小鉢、小皿、箸置き |
料金 | 大人1,000円、小学生500円 | 3,000~4,000円 制作物によって異なる |
開始時間 | 13:00~ 15:00~ | 10:30~ 13:30~ 15:30~ |
定員 | 1~18名 | 1~27名 |
対象年齢 | 小学生以上 | 中学生以上 |
予約方法 | WEB: https://nousaku.co.jp/factory/imono/ TEL: 0766-63-0001 Email: kanko@nousaku.co.jp |
まとめ
今回は高岡を代表する鋳物メーカー・能作を紹介させていただきました。
高岡は江戸時代より伝統工芸文化の息づく町。
そんな高岡では、能作という鋳物メーカーが錫100%を材料にユニークな製品を次々と産み出しています。ぐにゃっと曲がる能作の錫製品は、これまでの食器の概念をくつがえし、皆さんの食生活に新鮮な彩りを加えてくれるでしょう。
また、能作は観光事業にも積極的に取り組んでいます。その理由は、職人が先人から受け継いできた「もの」と「こころ」にある神髄を後世に届けたいから。
皆さんも、ぜひそんな能作の本社工場を訪れて「ものづくり」の心意気に触れてみてください。きっと新しい発見と思い出を自宅に持ち帰ることができますよ。
それでは。今回も最後まで記事をご覧いただきありがとうございました!