【日本一小さな村】富山県舟橋村の観光地、移住先としての魅力とは?
今回は県都・富山市と上市町のあいだにある、日本一小さな村、舟橋村を紹介します。
富山地方鉄道の電車で舟橋村へ向かうと、天気が良い日には、雄大な剱岳の風景が圧倒的な存在感で眼前に広がります(きれいな山並みを観たいなら右側の座席がおすすめ)。
舟橋村は、立山黒部アルペンルートや黒部峡谷のトロッコ電車のように、たくさんの観光客が訪れる場所ではありません。
しかし、舟橋村は静かで景色の美しい村です。自由気ままなひとり旅には魅力的なお立ち寄りスポットと言えるでしょう。
また、県都・富山市と自然豊かな上市町に挟まれたベッドタウンなので、移住先としても人気を集めています。
そんな舟橋村の魅力に、迫っていきたいと思います。
富山ひとり旅 越中舟橋駅で下車 日本一小さな村でプチ旅行♪
電鉄富山駅から出発。ガタン、ゴトン、と電車に揺られること約15分で越中舟橋駅に到着。
旅行する日が土曜、日曜、祝日の場合は気を付けてください。改札に駅員さんがいないので、電車を降りる前に車掌さんに渡して下さい(平日は改札でOK)。
東京など首都圏から来るとちょっと調子が狂うかもしれません。でもそういう体験って田舎ならでは。
旅の思い出や土産話になりますよ。
外に出て駅の上部を見上げると、舟橋駅の文字の上に村立舟橋図書館と書かれている。
実はこの駅は村立図書館と一体になっているんです。
村が住民の福利厚生にも熱心に取り組んでいる様子がうかがえます。
駅を西へ歩くとメゾネットがあります。
そこを通過すると左手に浄土真宗大谷派の無量寺というお寺が。
鎌倉時代に建てられたお寺のようです。なかなか由緒のある佇まいですね。
お寺へ向かって一直線に伸びる参道沿いには蓮の花が咲き乱れる大きな池があります。
そして線路が近いので電車のガタン、ゴトン、という風情のある音が聞こえてきます。本当に田舎の風情が満載ですよ。
有名観光地に行きたいという方にはちょっと物足りないかもしれませんが、なんにもない田舎の情景が好きだという人にはうってつけ。まさにひとり旅におすすめの場所です。
古墳の上に不思議な神社が!?
もうひとつ見どころをご紹介。駅から北に5分ほど歩いた場所にある、竹内天神堂古墳というところです。
なんと、古墳の上に神社が。これは珍しい!
少し地面が盛り上がった場所に社殿が建っています。おそらく、看板の説明書きを見なかったら古墳ということはわからないでしょう。
説明書きをちょっとかい摘んで説明すると、豪族クラスの人が使う高杯が発見されたということで、紀元300年代後半頃に造られた古墳であると推定されるそうです。
古墳としてはかなり古い方らしいので、この地域を治めていた首長が埋葬された場所であるという説が有力なのだとか。
紀元300年代後半っていうと、大和政権が誕生するずっと前ですね…。
その時代に関する書物がないので、僕らは当時の状況に関して古墳や発掘された埋葬品から想像するしかないのです。
なにやら古代のミステリーを感じますね!
何にもなさそうで、何かがある…そんな好奇心をそそられるスポットです。
富山ひとり旅で発見!オレンジパークで見つけた舟橋村の魅力
オレンジパークは越中舟橋駅から徒歩で南へ10分行ったところにあります。
かわいらしい名前の公園ですね。
オレンジでも食べれるのかなと思いきや、そんな場所でもないみたいです。
何の変哲もない普通の公園?
公園を歩いているのも犬を散歩させている地元のおじさんをぽつんと見かけるくらい。
いやいや、侮ることなかれ。天気の良い日には雄大な立山連峰がすっきり見えるこの公園に人が集まる集まる!
ところで、知っていますか? 舟橋村が全国に誇るすごい統計!
村の面積は約3.5平方キロメートル。村の人口は約3000人…。
これだけ聞くと若い人がどんどん富山市や県外へ流れていって村の維持が大変なんじゃない?って心配になりますよね。
実は、2010年の国勢調査で舟橋村は、15歳未満の子供の割合が、総人口に対して21.8%と全国でトップなのだそうです!
つまり「日本一ちっちゃな村」だけど「日本一子供だらけの村」なのです。
65歳以上の高齢者が日本の人口全体の28.7%を占めていることを考えれば、舟橋村における子供の割合は驚異的じゃありませんか?
子供が多いということは、当然に子育て世代にとっても住みやすい場所ってことなんでしょうね。
まさに舟橋村は移住先として素晴らしい条件を備えており、少子高齢化問題が深刻な日本にとって、希望の光と言えるでしょう!
それでは、どうして子育て世代が舟橋村で増加しているのでしょうか?
その秘密はこの公園で進められている「園むすびプロジェクト」にあるそうです。
このプロジェクトの中心にいるのが舟橋村から仕事の依頼を受けた造園屋さん、そして地元の子供たち。
造園屋さんの仕事って言うと、木の剪定や草刈りなど庭を綺麗にするための技術を持った職人さんのイメージですよね。
村役場は「ただ公園を綺麗にするだけじゃなく、どんな人でも気軽に立ち寄れる、親しまれる公園にしてほしい」と職人さん達にお願いしたそうです。
そこで村役場は子供たちのために公園を自由に使ってもらおうと、イベントの日を設定。
その日に限って公園に関わる数々の規制を緩和することで、子供たちの公園の利用を促進したそうです。
そして公園で作れるものや、子供たちでやれることを話し合う子供部長なども任命し、会議の場も設けました。
子供たちと造園屋さんは、タッグを組んでみんなのための公園をつくりました。
なるほどイベントの日に限定されているけれど、子供たちだけのちょっとした自治権を持った王国のようなものが実現できたわけですね。
さすが日本一ちっちゃな村ならではの取り組みと言えますね。
そんなほっこりした取り組みをしているオレンジパーク。ひとり旅の機会にちょっと立ち寄ってみませんか?
富山ひとり旅 お帰りの前にランチがオススメ!
駅併設の「お米食堂」
プチ散策が終わったところでカフェタイム。
越中舟橋駅に併設されているカフェ「お米食堂」をオススメします。
ランチメニューには豚もものみそ焼き定食やハンバーグ定食などがあります。
みそ汁は有機栽培で育てられた具材が入っており、超ヘルシー。
がっつり食べられる丼ものもあるので、男性にもオススメできるカフェです。
舟橋村へのささやかなひとり旅の帰りにぜひ立ち寄っていただきたいカフェです。
Info.
お米食堂
営業時間 ただいま2022年春のリニューアルに向けて準備中。
住所 〒930-0289 富山県中新川郡舟橋村武竹内602
TEL 076-464-5272
湯めごこち|正統派の天然温泉のほかユニークな風呂が充実したスーパー銭湯
舟橋村唯一のスーパー銭湯である「湯めごこち」は、舟橋村と立山町の境界にあります。
しかし越中舟橋駅からは少し遠いのが難点…。舟橋村をウォーキングがてら立ち寄ってみるつもりで、行くのがいいかも。
「湯めごこち」はほとんどの風呂が屋外にあり、香りの良い天然温泉のほか、つぼ湯やはちみつ風呂やアヒル風呂、ビール風呂など日替わり風呂が充実しているのが魅力です。
また、大浴場のほか、岩盤浴やヘアサロン、マッサージ店、お食事処、お土産処などお店が充実しています。
さらにマンガ本がたくさん並べられた本棚のある休憩所もあります。
一日中居ても飽きないほどの施設ですよ。
日本一小さな村 舟橋村 まとめ
舟橋村を紹介してみました。いかがでしたか?
富山県舟橋村は日本一小さな村。
立山黒部アルペンルートや黒部峡谷など、大きな観光地の陰に隠れてしまいがちですが、村の総人口に対して子供や若者の数が多い村です。
つまり若者に人気のある村ということですね。
県外からひとり旅で富山を訪れる皆さんもぜひ舟橋村の魅力を見つけに来てくださいね!
それでは、良い一日を!