投稿者: YUICHI

  • 前田家(加賀)から始まった富山の歴史と文化

    富山県は石川県と同じく北陸地方に属します。北陸といえば、加賀百万石の石川県が歴史的に有名ですね。一方で富山の歴史に関してはあまり知られていないのではないのでしょうか?

    今回の記事では、そんなモヤッとしている富山の歴史について、お隣の石川県についても絡めてお話しします。



    前田家(加賀藩)の繁栄による富山の歴史と文化のはじまり

    富山県はかつて越中という地名でした。

    そして、お隣石川県の古い地名は加賀と能登。これらは前田家が治める地域でした。加賀百万石という言葉は今でもよく耳にしますよね。

    前田家は尾張を治めていた戦国大名の織田信長の家臣である前田利家を始祖とします。

    豊臣政権の時代に北陸へ赴き、江戸時代には加賀(石川県)、能登(石川県)、越中(富山県) の3か国を治めていました。

    加賀藩3代目藩主前田利常が隠居する際に、幕府の許可を得て分割されて藩領が利常の次男・利次に与えられた富山藩と三男・利治に与えられた大聖寺藩(石川県加賀市)です。ちなみに富山藩の領域は現在の富山市とほぼ同じと言われています。

    そして今日路面電車が行き交う富山の街はかつて富山藩の中心として栄えた城下町だったのです。

    実は、富山城自体は前田利家が北陸を治めていた時代よりも古い時代から存在していました。1543年に神保長織という戦国武将によって築城されたというのが定説であり、明治維新後の1871年の廃藩置県により廃城になりました。そして戦後の1954年に鉄筋コンクリートの模擬天守として再建されました。

    それが今日僕らが目にしている富山城です。



    富山藩のお殿様「くすりのとやま」を全国に広める

    ところで富山藩で有名なお殿様を知っていますか?

    2代目藩主の前田正甫(まさとし)公です。

    加賀藩の始祖である前田利家のお孫さんにあたります。

    このお殿様は藩の財政が貧弱なことを憂い、新田開発や治水工事を行うなど数々の業績を残した名君として知られていました。

    一方で、彼は30代以降病弱だった自分の体質を改善したいと考え、一生懸命薬の研究に励み「越中反魂丹」を完成させました。彼が肌身離さず愛用していた反魂丹を使って突然の腹痛に襲われた大名を救ったというエピソードはとても有名です。

    このエピソードについて詳しくは以下の記事をご覧ください。

    https://walk-toyama.com/2022/02/03/baiyaku-san/

    その腹痛事件以降、瞬く間に越中富山の薬の評判が全国に知られるようになったそうです。そこで前田正甫は城下の商人たちに薬のビジネスを奨励しました。富山藩の外に出て自由に商売することを許可する「他領商売勝手」というお触れを発布しました。これによって富山の売薬商人たちは全国を津々浦々行商に繰り出し始めました。

    これが「くすりのとやま」が全国で知られるようになった経緯です。



    加賀前田家の伝統が色濃く残る富山 まとめ

    今回の記事はいかがでしたか?

    江戸時代以降の北陸の歴史と文化は、豊臣政権時代に加賀へ大名として赴任してきた前田利家公の頃に端を発しています。

    加賀前田家の歴史についてもっと学び、北陸富山の地に散りばめられた歴史の趣を見つけるひとり旅をしてみてはいかがでしょうか。

    それでは、最後まで読んでいただいてありがとうございました!

     

  • 富山市 中島閘門|2メートルの水位差を移動する水上エレベータを観にいこう

    こんにちは、通訳案内士のYUICHI です!

    今回ご紹介するのは、穴場の観光スポット、中島エリアです。

    この記事をご覧になっているほとんどの人は、「富山市ガラス美術館」、「富山城址公園」、「富岩運河環水公園」、「港町・岩瀬」など富山市の人気観光スポットを既に立ち寄ったことがある人ばかりではないでしょうか。

    今回の記事では、そんな人のために、路面電車(富山港線)に乗って「越中中島駅」で下車してみることをお勧めします。

    中島エリアは、昭和の頃に賑わっていた富山市内の商店街です。

    昨今の大型ショッピングモール進出によってかなり寂れた感がありますが、富山の中心街からちょっと離れているため、あまり人通りは多くありません。

    だからこそ、中島エリアは、富山ひとり旅のリピーターになった皆さんにとって好奇心のそそられる場所ではないでしょうか!?

    「越中中島駅」から、「富岩水上ライン」 が通過する中島閘門の「水のエレベータ」までは徒歩10分!

    水のエレベータの散策し、地元民ご用達の名店にフラっと立ち寄れるようになれば、もはや富山ひとり旅のベテランですね!


    富岩運河 水上ラインで体験できる「水のエレベータ」を今度は横から眺めてみよう!

    環水公園発のクルーズ船「富岩運河水上ライン」といえば、今や富山市の有名な観光アトラクションですよね。リピーターの皆さんには聞くまでもないこと。

    ところで、水上ラインに乗ったことのある方、中島閘門という水のエレベータを体験できる場所を覚えていますか?

    「中島閘門」は水上ラインで環水公園から30分ほど行ったところにある水位を調整する設備がある場所です。

    水上ラインに乗って中島閘門へ行くと、2メートルの水位の差を上下する水のエレベータを体験することができます。

    実はこの水のエレベータを真横から眺められる裏ワザがあるんです!

    「中島閘門」行きの案内板に従って、住宅街の中をてくてく歩くこと10分。迫力の水のエンターテイメントを横から眺めることができます!

    クルーズ船が通過するタイミングは以下の通り。

    • Aコース(環水公園→岩瀬) 10:40、13:50
    • Bコース(岩瀬→環水公園) 11:55、15:05
    • Cコース(環水公園⇔中島閘門)10:15、11:30、13:25、14:45、16:00

     ※ 上記の時間は水上ライン公式サイトで公表されている 就航ダイヤをもとに中島閘門に到着する時間を推定したものです。 上記時間の10分ほど前を狙って中島閘門に着くようにしましょう。


    中島エリアのおすすめグルメ3選

    じつは、この中島エリア、かなり実力派の食堂やカフェが点在するエリアなのです!

    富山 グルメ 穴場のたこ焼き店「みかづき」

    みかづき は富山市屈指のたこ焼き屋さん。とろっとろの富山風たこ焼きが名物です!小腹がすいた時にはとっても重宝しますね。たこ焼きなので当然テイクアウトあり!

    天気のよい日に、友達やお子さんを連れて中島閘門へ。水上ラインが通る風景を眺めながら味わうたこ焼きってのも悪くないかも?

    Info.
    みかづき
    営業時間 11:00-18:00 (金 土 のみ営業)
    住所 〒931-8314 富山市粟島町1-23-23
    TEL 070-8949-3338

    富山 グルメ 穴場 ローカルフード大集合! 「お食事処なかしま」

    「お食事処なかしま」では、富山湾でとれた自慢のお魚で作った刺身だけでなく、トンテキやチーズオムレツなんかもあります。

    さらに富山の代表的なローカルフードである昆布締めも食べることができます。

    まさにグルメの総合デパートですね!!

    「やきとりジャンボ 」メニューは鷄、タン、ハツ、つくね、砂肝などオーソドックスなものは全て網羅。安いうえに肉ひとつひとつがデカい!

    テイクアウトもできるので公園のベンチに座ってパクパク食べるってのもいいですよね〜!

    ただし、このお店は夕方以降の営業になります。お食事処とは言っていますが、ほぼ居酒屋!?

    くれぐれも終電には気を付けてくださいね!

    中島エリアを散策するなら、なるべく近くのホテル/ゲストハウスを選びましょう。

    Info.
    お食事処なかしま
    営業時間 17:00-22:30(定休日:日)
    住所 〒930-0801 富山市中島2-4-30
    TEL 076-432-4519

    富山 グルメ 穴場 アットホームな食堂でひと休み!「食堂こころの花」

    旅をするということは、日常生活から離れて見知らぬ土地の空気を味わったり、その土地の人と話をしたり、普段食べたことがないもの食べてみるなど楽しいことがいっぱい。

    しかし、慣れない土地を歩くということは、それなりに体力を使うし、多少なりともストレスを感じるものではないでしょうか?

    食堂こころの花 はその名前から想像できる通り、旅先のオアシスのような存在です。

    富山の家庭で食べられているような気取らない料理を、落ち着いた空間でとても気さくなご夫婦が振る舞ってくれます。

    ただし、こちらも夕方からの営業です。ご利用の際は終電時間に気を付けましょう!

    メニューは、お刺身定食、富山おでん、ハンバーグランチ、ポークステーキ定食など…。

    誰もが好きな定番メニューばかりですよ。

    しかもランチメニューで700〜800円

    一人旅で長期滞在しているパパにとっても嬉しい内容。近くのゲストハウスに止まっていたら行きつけの店になりそうですね。

    お帰りの際には、ひとり旅に嬉しいキャンディーのプレゼントが。そんなちょっとしたおもてなしが旅人をほっこりさせてくれます。

    Info.
    食堂こころの花
    営業時間 17:30-23:30(月 火 水 金 土)17:30-翌1:30(木)(定休日:日)
    住所 〒931-8314 富山市粟島町1-19-27
    TEL 076-456-9617



    中島エリアお勧め観光スポット まとめ

    今回は、富岩運河の水のエレベーターの見学について、また越中中島駅周辺のグルメスポットについて紹介しました。

    富山のひとり旅に慣れた皆さんであれば、もっと富山の穴場観光スポットに立ち寄ってみたいと思うもの。

    富山の庶民的な町にはまだまだ見どころがたくさんありますので、
    どんどん紹介していこうと思います!

    それでは、良い一日を!

  • 【日本一小さな村】富山県舟橋村の観光地、移住先としての魅力とは?

    【日本一小さな村】富山県舟橋村の観光地、移住先としての魅力とは?

    今回は県都・富山市と上市町のあいだにある、日本一小さな村、舟橋村を紹介します。

    富山地方鉄道の電車で舟橋村へ向かうと、天気が良い日には、雄大な剱岳の風景が圧倒的な存在感で眼前に広がります(きれいな山並みを観たいなら右側の座席がおすすめ)。

    舟橋村は、立山黒部アルペンルートや黒部峡谷のトロッコ電車のように、たくさんの観光客が訪れる場所ではありません。

    しかし、舟橋村は静かで景色の美しい村です。自由気ままなひとり旅には魅力的なお立ち寄りスポットと言えるでしょう。

    また、県都・富山市と自然豊かな上市町に挟まれたベッドタウンなので、移住先としても人気を集めています。

    そんな舟橋村の魅力に、迫っていきたいと思います。

    富山ひとり旅 越中舟橋駅で下車 日本一小さな村でプチ旅行♪ 

    電鉄富山駅から出発。ガタン、ゴトン、と電車に揺られること約15分で越中舟橋駅に到着。

    旅行する日が土曜、日曜、祝日の場合は気を付けてください。改札に駅員さんがいないので、電車を降りる前に車掌さんに渡して下さい(平日は改札でOK)。

    東京など首都圏から来るとちょっと調子が狂うかもしれません。でもそういう体験って田舎ならでは。

    旅の思い出や土産話になりますよ。

    外に出て駅の上部を見上げると、舟橋駅の文字の上に村立舟橋図書館と書かれている。

    実はこの駅は村立図書館と一体になっているんです。

    村が住民の福利厚生にも熱心に取り組んでいる様子がうかがえます。

    駅を西へ歩くとメゾネットがあります。

    そこを通過すると左手に浄土真宗大谷派の無量寺というお寺が。 

    鎌倉時代に建てられたお寺のようです。なかなか由緒のある佇まいですね。

    お寺へ向かって一直線に伸びる参道沿いには蓮の花が咲き乱れる大きな池があります。

    そして線路が近いので電車のガタン、ゴトン、という風情のある音が聞こえてきます。本当に田舎の風情が満載ですよ。

    有名観光地に行きたいという方にはちょっと物足りないかもしれませんが、なんにもない田舎の情景が好きだという人にはうってつけ。まさにひとり旅におすすめの場所です。

    古墳の上に不思議な神社が!?

    もうひとつ見どころをご紹介。駅から北に5分ほど歩いた場所にある、竹内天神堂古墳というところです。

    なんと、古墳の上に神社が。これは珍しい!

    少し地面が盛り上がった場所に社殿が建っています。おそらく、看板の説明書きを見なかったら古墳ということはわからないでしょう。

    説明書きをちょっとかい摘んで説明すると、豪族クラスの人が使う高杯が発見されたということで、紀元300年代後半頃に造られた古墳であると推定されるそうです。

    古墳としてはかなり古い方らしいので、この地域を治めていた首長が埋葬された場所であるという説が有力なのだとか。

    紀元300年代後半っていうと、大和政権が誕生するずっと前ですね…。

    その時代に関する書物がないので、僕らは当時の状況に関して古墳や発掘された埋葬品から想像するしかないのです。

    なにやら古代のミステリーを感じますね!

    何にもなさそうで、何かがある…そんな好奇心をそそられるスポットです。

    富山ひとり旅で発見!オレンジパークで見つけた舟橋村の魅力

    オレンジパークは越中舟橋駅から徒歩で南へ10分行ったところにあります。

    かわいらしい名前の公園ですね。

    オレンジでも食べれるのかなと思いきや、そんな場所でもないみたいです。

    何の変哲もない普通の公園?

    公園を歩いているのも犬を散歩させている地元のおじさんをぽつんと見かけるくらい。

    いやいや、侮ることなかれ。天気の良い日には雄大な立山連峰がすっきり見えるこの公園に人が集まる集まる!

    ところで、知っていますか? 舟橋村が全国に誇るすごい統計!

    村の面積は約3.5平方キロメートル。村の人口は約3000人…。

    これだけ聞くと若い人がどんどん富山市や県外へ流れていって村の維持が大変なんじゃない?って心配になりますよね。

    実は、2010年の国勢調査で舟橋村は、15歳未満の子供の割合が、総人口に対して21.8%と全国でトップなのだそうです!

    つまり「日本一ちっちゃな村」だけど「日本一子供だらけの村」なのです。

    65歳以上の高齢者が日本の人口全体の28.7%を占めていることを考えれば、舟橋村における子供の割合は驚異的じゃありませんか?

    子供が多いということは、当然に子育て世代にとっても住みやすい場所ってことなんでしょうね。

    まさに舟橋村は移住先として素晴らしい条件を備えており、少子高齢化問題が深刻な日本にとって、希望の光と言えるでしょう!

    それでは、どうして子育て世代が舟橋村で増加しているのでしょうか?

    その秘密はこの公園で進められている「園むすびプロジェクト」にあるそうです。

    このプロジェクトの中心にいるのが舟橋村から仕事の依頼を受けた造園屋さん、そして地元の子供たち。

    造園屋さんの仕事って言うと、木の剪定や草刈りなど庭を綺麗にするための技術を持った職人さんのイメージですよね。

    村役場は「ただ公園を綺麗にするだけじゃなく、どんな人でも気軽に立ち寄れる、親しまれる公園にしてほしい」と職人さん達にお願いしたそうです。

    そこで村役場は子供たちのために公園を自由に使ってもらおうと、イベントの日を設定。

    その日に限って公園に関わる数々の規制を緩和することで、子供たちの公園の利用を促進したそうです。

    そして公園で作れるものや、子供たちでやれることを話し合う子供部長なども任命し、会議の場も設けました。

    子供たちと造園屋さんは、タッグを組んでみんなのための公園をつくりました。

    なるほどイベントの日に限定されているけれど、子供たちだけのちょっとした自治権を持った王国のようなものが実現できたわけですね。

    さすが日本一ちっちゃな村ならではの取り組みと言えますね。

    そんなほっこりした取り組みをしているオレンジパーク。ひとり旅の機会にちょっと立ち寄ってみませんか?

    富山ひとり旅 お帰りの前にランチがオススメ!
    駅併設の「お米食堂」

    プチ散策が終わったところでカフェタイム。

    越中舟橋駅に併設されているカフェ「お米食堂」をオススメします。

    ランチメニューには豚もものみそ焼き定食やハンバーグ定食などがあります。

    みそ汁は有機栽培で育てられた具材が入っており、超ヘルシー。

    がっつり食べられる丼ものもあるので、男性にもオススメできるカフェです。

    舟橋村へのささやかなひとり旅の帰りにぜひ立ち寄っていただきたいカフェです。

    Info.
    お米食堂
    営業時間 ただいま2022年春のリニューアルに向けて準備中。
    住所 〒930-0289 富山県中新川郡舟橋村武竹内602
    TEL 076-464-5272

    湯めごこち|正統派の天然温泉のほかユニークな風呂が充実したスーパー銭湯

    舟橋村唯一のスーパー銭湯である「湯めごこち」は、舟橋村と立山町の境界にあります。

    しかし越中舟橋駅からは少し遠いのが難点…。舟橋村をウォーキングがてら立ち寄ってみるつもりで、行くのがいいかも。

    「湯めごこち」はほとんどの風呂が屋外にあり、香りの良い天然温泉のほか、つぼ湯やはちみつ風呂やアヒル風呂、ビール風呂など日替わり風呂が充実しているのが魅力です。

    また、大浴場のほか、岩盤浴やヘアサロン、マッサージ店、お食事処、お土産処などお店が充実しています。

    さらにマンガ本がたくさん並べられた本棚のある休憩所もあります。

    一日中居ても飽きないほどの施設ですよ。

    日本一小さな村 舟橋村 まとめ

    舟橋村を紹介してみました。いかがでしたか?

    富山県舟橋村は日本一小さな村。

    立山黒部アルペンルートや黒部峡谷など、大きな観光地の陰に隠れてしまいがちですが、村の総人口に対して子供や若者の数が多い村です。

    つまり若者に人気のある村ということですね。

    県外からひとり旅で富山を訪れる皆さんもぜひ舟橋村の魅力を見つけに来てくださいね!

    それでは、良い一日を!

  • 【富山市梅沢町】ユニークな寺(来迎寺、妙国寺、光嚴寺など)を観られる穴場スポット

    【富山市梅沢町】ユニークな寺(来迎寺、妙国寺、光嚴寺など)を観られる穴場スポット

    今回紹介するのは、ユニークなお寺が立ち並ぶ富山市梅沢町です。

    皆さんは富山という街にどのようなイメージを持っていますか?

    かつて多くのます寿し店が軒を連ね、売薬商人が行き交っていた庶民文化の都?

    それとも路面電車が市内を行き交う珍しい街?、ガラス美術館や環水公園など新進気鋭で芸術的な雰囲気が漂うおしゃれな街?

    いろんなイメージがありますね。現在の富山市は旧い文化と新しい文化が混じりあった、今どきちょっと珍しい街ではないでしょうか。

    今回の記事では、皆さんが持っている富山のイメージとは少し違った雰囲気の場所へ足を運んでみようと思います。

    梅沢町(富山市)へのアクセス

    北陸でお寺がたくさん集まっているところといえば金沢の寺町寺院群が有名ですね。ここは国の重要伝統的建造物群保護地区(通称・重伝建)に指定されています。

    実は富山市内にもちょっと似たような場所があります。

    富山駅1番ホームから南富山駅行きに乗ります。電車にガタン、ゴトンと揺られて15分。「上本町駅」で下車しましょう。 電車の進行方向左側に島歯科という歯医者さんがあります。

    そこから東に伸びている道が花水木通りといって、個性的なお店が色々立ち並んでいるエリアです。花水木っていうのが素敵な名前ですよね。

    花水木通りを東に向かって2~3分ほど歩くと清源寺というお寺があります。トップの写真にもありますが、かっこよく待ち構えている仁王像が目印です。

    また観音様の像もすてきです。僕は特に夕日に照らされた観音様の後ろ姿が素晴らしいと感じています。

    この清源寺を起点に梅沢町を散策してみましょう。ユニークなお寺がたくさんあるので、お寺好きの方はきっと楽しめると思いますよ。

    【日光山 妙国寺】外壁がコンクリートの風変わりなお寺

    日向山妙国寺は日蓮宗の寺院です。 このお寺には「くすりのとやま」を世に広めた富山藩2代藩主 前田正甫公 に反魂丹の作り方を伝授した備前岡山藩の医師である萬代浄閑の遺骨が分骨されているそうです。 

    有名な「くすりのとやま」は、元をたどれば岡山の地だったわけですね。不思議なご縁です。外壁が白いコンクリートになっており、およそ日本仏教の寺に対する一般的なイメージとかなりかけ離れている感じがします。

    【福畠山 来迎寺】立山信仰の流れを引き継ぐ浄土宗のお寺

    こちらのお寺も軒先(?)が淡いグリーンのアーチ形になっており、なかなかユニークな外観。元々、立山の麓にあった真言宗のお寺だそうです。 このお寺には地蔵菩薩十王像や南北朝時代に描かれた愛染明王図など富山市指定の文化財がいくつか納められているそうです。 おそらく立山信仰の影響を受けて開山したのでしょうか。立山由来で真言宗って何やら神秘的な感じがあります。

    【春日山 光厳寺】三重の塔を擁する立派なお寺

    まずは梅沢町の代表的なお寺である光厳寺を訪れてみましょう。このお寺では三重の塔が見られます。 富山にも三重の塔ってあるんやね…なんか意外! そんな声が聞こえてきそうです。

    京都には東寺、奈良には室生寺など五重の塔で有名なお寺がありますね。確かに戦後焼け野が原になった富山市に三重の塔があるなんて、ちょっと意外って思うかもしれません。

    光厳寺は越前国(現・福井県)のお坊さんが室町時代に砺波群増山村(現・砺波市増山)にお寺を建てたのが始まりのようです。その後お寺が上杉謙信の侵攻により焼失されましたが、加賀前田家の保護によって富山に再建されました。 その姿が今の光厳寺だそうです。

    その後はなんと富山藩(現・富山市)の初代藩主・前田利次公の菩提寺とされました。 歴史の重みが感じられる素晴らしいお寺ですね。

    【守長山 本陽寺】は古代のハスの花が咲くお寺?

    なんと本陽寺では淡い紅色の蓮の花を観ることができます。しかもただの蓮の花ではありません。天然記念物に指定されている「古代の蓮の花」なのです!

    千葉市の地下7メートルにある地層で発見された貴重な蓮です。毎年6~7月の梅雨の時期に観られるので、梅雨の時期を狙って訪れてみましょう。

    梅沢町寺院寺院群 まとめ

    今回の記事はいかがでしたか?閑静な住宅街に点在するユニークなお寺の数々。

    環水公園やガラス美術館など人気観光スポットが目白押しの富山市ですが、梅沢町のようにちょっと静かな住宅街を歩いていても、新たな発見があります。

    梅沢町は富山市観光をもっと深く楽しみたい人にとてもオススメのエリアなので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

    それでは、記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

  • 富山市で日帰り入浴【まちなか天然温泉ゆくりえ】温度良し香り良しで富山市ナンバーワンのお風呂を堪能

    富山市で日帰り入浴【まちなか天然温泉ゆくりえ】温度良し香り良しで富山市ナンバーワンのお風呂を堪能

    今回の記事では路面電車で手軽に訪れる「まちなか天然温泉ゆくりえ」を紹介します。

    富山県で天然温泉に入りたいと思っている観光客はとても多いです。

    でも、天然温泉っていうと、立山とか黒部とかちょっと遠い場所までいかなきゃいけないんじゃないかなって思っている人もいるかもしれませんね。

    じつは富山市のまちなかに天然温泉があるんです。

    「まちなか天然温泉ゆくりえ」へはどうやって行けばいい?

    「まちなか天然温泉ゆくりえ」へは、路面電車「南富山駅」から徒歩10分でたどり着けます。だから富山市内に宿泊している人であれば気軽に立ち寄れるでしょう。

    駅から5分ほど南へ歩いていくと、車がたくさん走っている大きな道路(草島線)に出てきます。道路にはロードサイドショップが数多く出ています。

    話は逸れてしまいますが、地元民の多くは車で道路沿いにある店を訪れます。

    ショッピングモール「ファボーレ(平和堂系列)」へ出かけたり、車のメンテナンスのためにカーディーラーを訪れたり、お気に入りのラーメンを食べに人気のラーメン屋へ行ったり、愛犬の服を買いにペットショップへ行ったりします。

    草島線は富山市民が日常生活を送るために重要な生活道路なのです。

    「まちなか天然温泉ゆくりえ」へはこの道路を横切ってさらに南へ進みます。その道路沿いにも、やまや、シャトレーゼ、コメダ珈琲など全国でお馴染みのチェーン店が展開されています。

    「花の湯館」という看板が見えてきたらそこが入り口です。「花の湯館」というのは、以前の運営会社で使われていた名前です。なぜか看板だけが残っています。

    僕は「花の湯館」という名前の方が好きなんですけどね。

    天然温泉の質は富山市民のお墨付き!

    「まちなか天然温泉ゆくりえ」の自慢はすべての浴槽が源泉掛け流しであること。

    泉質はアルカリ性単純高温温泉です。

    かつての「花の湯館」というネーミングにふさわしく、大浴場に一歩足を踏み入れると、とても良いお湯の香りがしてきますよ。

    温度はちょっと熱め。旅行で疲れきった体にはたまらない温度感です。

    お風呂の種類には、内湯、ジェットバス、露天風呂、サウナの4種類があります。

    内湯の天井は杉板で作られており、自然豊かな富山県のイメージを醸し出しています。これが「まちなか天然温泉ゆくりえ」の特徴のひとつと言えます。そして浴槽は大理石で造られており重厚な雰囲気が感じられます。

    お湯の泉質によるものでしょうか、床は滑りやすいので気をつけましょう。

    僕のオススメは露天風呂です。

    湯舟は県内の大岩を組み合わせて作られています。湯舟を木々が取り囲んでおり、四季折々の表情を楽しむことができます。

    Info.
    まちなか天然温泉ゆくりえ
    営業時間 9:00-23:00
    住所 〒939-8071 富山市上袋545-1
    TEL 076-420-1126
    入浴料 大人 800円 小学生 400円 未就学児 0円

    富山まちなかの天然温泉 まとめ

    今回は、「まちなか天然温泉ゆくりえ」を紹介しました。

    「まちなか天然温泉ゆくりえ」は富山市まちなかで楽しめる天然温泉です。

    「まちなか天然温泉ゆくりえ」は路面電車「南富山駅」から歩いて10分。富山市に滞在される観光客の皆さんにとって、手軽に富山の天然温泉を訪れられるのは嬉しいですよね。

    「まちなか天然温泉ゆくりえ」は富山市のスーパー銭湯でトップクラスの泉質を誇ります。

    まずは「まちなか天然温泉ゆくりえ」に立ち寄ってみて、富山の温泉を満喫してみてはいかがでしょうか。

    それでは、最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。