池田屋安兵衛商店の見どころ
江戸時代に使われていた薬
池田屋安兵衛商店で取り扱っている和漢薬が、なぜ今注目されているのか。それを知るために、まずは江戸時代に使われていた薬の話をしなければなりません。反魂丹は江戸時代中期に流通していた和漢薬。食生活の乱れが引き起こしがちな胃もたれ、食べ過ぎ、消化不良などを改善して、胃腸の機能を元気にしてくれる薬として活躍します。江戸時代には大変人気のあった反魂丹ですが、明治以降は政府が西洋医学の推進を行ったため、衰退の憂き目にあいました。富山県の製薬会社でも例外なく西洋医学をベースにした薬が造られるようになりました。
越中反魂丹とは?
池田屋安兵衛商店は、日本人が古くから使ってきた和漢薬を現代人の体に合うように新しいかたちで復活させたお店です。そのような時代の潮流の中にありながらも、池田屋安兵衛商店は「信用」、「伝統」、「研鑽」という三つの家訓をかたくなに守りながら、反魂丹をはじめとした日本の伝統薬を作り続けています。越中反魂丹は、動植物性の生薬を効果的に組み合わせて作られており、ストレスにより乱れた現代人の体の自然治癒力をゆっくり時間をかけて取り戻していきます。西洋の薬は抗生物質を使って病原菌を退治したり、炎症を抑えたりするので即効性はありますが、根本的な体の問題を解決してくれるわけではありません。そこで、時間をかけて体の根本的な問題を解決する和漢薬の効能が見直されています。
店内の雰囲気
池田屋安兵衛商店は富山市内で最も古い木造建築のひとつです。店内は生薬倉庫や座売りスペースが配置されており、2階まで吹き抜けになっています。居住空間と作業場が一体化しており、五箇山の合掌造り家屋のようにどこか懐かしさや親しみを感じられる雰囲気があります。
懐かしい趣のパッケージ
店内でレトロなパッケージの和漢薬を販売しています。今見てもオシャレな感じはありますね。パッケージだけ部屋に飾ってみてもいいかも。
池田屋安兵衛商店でランチ?
池田屋安兵衛商店2階には、「薬都(やくと)」というレストランがあります。かつて製薬所だった場所を改装し、観光客の皆さんに薬膳料理を提供しています。夏は体を冷やすもの、冬は体を温めるものなど、四季ごとに体に優しい料理を提供しているのが特徴です。薬膳料理は体調を整えてくれる効果があるので、特に女性に大変人気があるようです。
丸薬造りの体験も?
池田屋安兵衛商店の店員さんの指導を受けながら、丸薬作りに挑戦できます。裁断された薬を板状の道具(平べったくて重い)を使って、ほどよい力加減でグリグリ板を動かしながら小さな丸薬を作ります。