映画「ターミナル」セリフは日常レベル?英語学習に最適な4つの理由
2004年に公開された、映画「ターミナル」を知っていますか?
東ヨーロッパの架空の国・クラコウジアからやってきたヴィクターという名の主人公が、ある使命を果たすため、JFK国際空港(ニューヨーク)に到着。しかし、本国で発生したクーデターのためにパスポートが無効になってしまい、空港内で生活することになってしまったというあらすじです。
作中は、時々法律用語も聞かれますが、全体としてはスラングも少なく、簡単な英語が話されています。
映画「ターミナル」は、以下のような方であれば楽しみながら鑑賞&学習できます。
- スティーブン・スピルバーグ監督の作品が好きな方
- トム・ハンクスが好きな方
- 日常英会話に触れたい、学びたい方
- 旅行関係の語彙を増やしたい方
映画『ターミナル』が英語学習に最適な4つの理由
以下の理由から、僕は映画「ターミナル」を英語学習にお勧めします。
- 会話が聞き取りやすい ⇒ 学習効率が良い
- 実用性の高い英語表現が多い ⇒ 学習効率が良い
- 主人公に感情移入しやすい ⇒ 作中の主人公の苦労に共感できる
- 英語を上達するための姿勢を学べる ⇒ 英語学習に必要なスタンスがわかる
主人公・ヴィクターは英語が苦手な東ヨーロッパ人。
しかし、ヴィクターは空港ターミナル内の人々と交流を深め、英語がめきめき上達していきます。
映画「ターミナル」はそのような設定なので、英会話を学びなおそうと考えている人にとって、学習効率が良いし、メンタルやマインドを養ううえでも有用な作品と言えるでしょう。
映画『ターミナル』のストーリー【ネタばれ無し】
冒頭でも紹介しましたが、映画「ターミナル」は、クラコウジアという東ヨーロッパの架空の国からやってきた主人公が、空港ターミナルに閉じ込められたことがきっかけで、その中で働く人々との交流を描いている作品です。
舞台はJFK国際空港のみ。
なので、入管職員、飲食店スタッフ、清掃スタッフなど空港で働く人と主人公の会話が中心となり、とても実用性の高い英語表現を学べます。
日常英会話で使える便利なフレーズ
映画「ターミナル」は空港を舞台にしていますが、日常的に使える英会話フレーズも多数聞くことができます。
keep the change.(お釣りはとっといて)
“change” はお釣りのことです。お釣りを”keep”(キープ)する。意味も聞き取りも簡単ですよね。
be afraid of ~(~のことを恐れる、~について不安に思う)
日常会話では上記の意味でよく使われます。
また、接客用語としても大変よく使うフレーズですね。以下の例文のように、「残念ですが、恐れ入りますが」というニュアンスを含んだ形でよく使われます。
“I’m afraid your taxi will be delayed by 20 minutes due to the traffic jam”
(恐れ入りますが、お客様のタクシーは交通渋滞のため20分ほど到着が遅れます)
That’s it.(これで全部だよ)
「これで全部だよ」とか「これで終わり」など、話者が、ある物事が完了した、または求めていた回答を得られたと判断した後に出てくるフレーズです。例えば、以下のようなシチュエーションで使います。
・親が、子供に皿洗いをお願いしていて、洗うものをすべて洗い終わった時
・マクドナルドで、店員が繰り返したオーダー内容を客が聞いて、間違いがないと思った時(「そうです」のような意味)
“that’s it” は直訳しただけでは分かりにくいので、感覚で覚えてしまいましょう。
映画『ターミナル』に出てくる印象的なセリフ
以下は、必須ではないけれど、覚えておくと役に立つフレーズです。いずれも印象的なシーンで使われているので、頭にも入りやすいのではないでしょうか。
the Uncle Sam
作中では、入国管理局長がヴィクターに以下のように言っていました。
The Uncle Sam will have this all sorted out by tomorrow, and welcome to the United States.
普通に聞いていたら、サムおじさんって誰やねん?ってなりますよね。実は、The Uncle Sam ってアメリカ合衆国を擬人化した表現なのです。このシーンでは、「アメリカ合衆国の法律、制度があるからどんな問題でも解決できますよ」のような意味合いで使われていますね。
この Uncle Sam ってほとんどのアメリカ人は意味が解るそうですが、僕のように留学経験がない方だと、そんな表現はまったく知る機会がありませんよね。
自分で使うことはなくても、アメリカ人がこのように言ってたらすぐに意味を理解できるようにしておきたいものです。
bite to eat
Amelia, would you like to get eat to bite…Bite to eat?
引用元:映画「ターミナル」
“bite” は「噛む」という意味がありますが、このフレーズでは「ひと口」のようなニュアンスがあり、全体としては「ちょっと(少し)食べに行かない? 」という意味になります。
ちなみに、これはヴィクターが言ったセリフなのですが、最初は “eat to bite” と逆さにしており、間違っていますね。こんな間違いもご愛敬。ひいては学習者の記憶にも残りやすくなります。
what the hell…?
Could somebody tell me what the hell is going on down there!?
引用元:映画「ターミナル」
(下の階で何が起こっているのか誰か教えてくれ!)
このセリフは、ヴィクターをニューヨークの街に出したくない入国管理局長のセリフです。最初は丁寧な依頼表現である “Could you ~?”を使っていますが、その後に “what the hell” という、少しぶっきらぼうな言い方が含まれており、入国管理局長のいら立ちがよく伝わってきます。
このセリフのポイントは2つです。
■ 疑問文 what の後に the hell(地獄)が続くとぶっきらぼうな表現になる
■ what is going on? は「何が起こっているんだ?」という意味。直訳では分かりにくいが、かなり頻繁に使われるフレーズ。
海外旅行で知っておきたいフレーズ
今や英語は世界中ほとんどの国で使われています。特に空港では、不特定多数の国の人々を相手にしなければならないため、入国、出国、チェックインなどの手続きはすべて英語。
どれだけ英語が苦手でも、海外旅行したいなら、空港では英語から絶対に逃れることはできません。映画「ターミナル」を観て、この際空港で必要な英語をまるっと覚えておきましょう。
What is the purpose of your visit? Business or pleasure?
日本語に訳すと「入国の目的はお仕事ですか、観光ですか?」となります。このフレーズは、あなたが空港のパスポートチェックの際、ほぼ間違いなく入国管理職員に訊かれます。海外旅行する方は必ず知っておくべきフレーズですね。
You are unacceptable.
これもパスポートチェックで言われるかもしれないフレーズ。言われたくないですが (苦笑)。直訳すると「あなたは受け入れられません」という意味になります。
なんらかの理由で入国を拒まれたときに、入国管理職員の口から出てくるフレーズです。このように言われないよう万全の準備で渡航してくださいね。
Blu-ray ディスクやDVDで英語字幕を表示して観る
映画「ターミナル」はU-NEXTでも視聴できますが、英語字幕が表示されないのが玉にキズですね。
そこで活用したいのがBlu-ray ディスクやDVD。これらは切り替えが簡単。しかもチャプターごとの再生ができるほか、早送りや巻戻しで気になるシーンもすぐに観れますね。
映画『ターミナル』を鑑賞&学習 まとめ
今回は英会話初学者に最適な映画「ターミナル」を紹介しました。
映画「ターミナル」は、主人公が英語が苦手なこともあり、本人や周囲の登場人物の使うフレーズが簡単です。
しかも、主人公が英語を勉強していると言う設定なので、感情移入もしやすいですよね。
舞台が空港とは言っても、登場人物の間でやりとりされる内容は、日常生活でもよく見られる人と人の交流ばかりです。
生きた日常英会話を学びたいなら、本当にうってつけの映画なので、ぜひ視聴してみて下さい。
それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました。