英語のキホン

日本人はなぜ英語を話せない?|日本人が英語習得でつまづく3つの理由

日本人はなぜ英語を話せない?|日本人が英語習得でつまづく3つの理由
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一般的に日本人は中学、高校を経て、ひととおり英語を勉強してきました。それにもかかわらず、英語を苦手と感じてしまうのにはいくつかの理由があります。

世界で英語を公用語・準公用語にしている国は62か国、英語を話す人は世界で11億4000万人いると言われています。まさに、英語は事実上世界共通語といえます。

これだけ多くの人に話されている言語だから、今後も英語は100年、200年と話され続ける言語と言えるでしょう。

そんなグローバル化の時代をよそ眼に、日本人の中には英語に対する苦手意識を持つ人が少なくなく、なかなか英語力が上達しないと悩んでいる人が多いのも事実です。

今回の記事では、日本人が英語を苦手と感じる理由について、現役の全国通訳案内士である僕が考えてみたいと思います。

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英語が難しいのではなく、日本語が難しいから英語が話せない

日本人が英語に苦手意識を持つ理由のひとつとして、日本語の難しさに原因があると僕は考えています。

たとえば、以下のような日本語を英語に訳すとしたら、皆さんはどのように訳しますか?

  • お疲れ様です
  • よろしくお願いします
  • いただきます/ごちそうさまです
  • 恐れ入ります
  • 失礼します

おそらく、ほとんどの方は訳し方に困ってしまうのではないでしょうか。

これらは日本人の対人関係における固有の表現であり、外国語に訳すのが難しい表現です。

それでは、以下の文はいかがでしょうか。

  • 彼が私の代わりに英語で説明してくれた。
  • 私は彼から花束をもらった。
  • お客様に無償で地図を差し上げた。

まったく訳せないわけではないですけど、少し考えてしまいますよね。

日本には、長い伝統・文化の中で形成された固有の対人作法があります。

具体的には「自分がへり下って相手を立てる」、「感謝の気持ちを込める」、「失礼な言葉を使わない」などです。

日本語には、それらの気持ちや態度を会話の節々に散りばめる表現が用意されています。

それらの表現を英語に変換するのは難しいです。しかし、日本人は人と話す時、当たり前のようにそのようなことを意識するので、いざ英語を話そうと思った時にも同じように意識してしまいがちです。

しかし、英語は日本から遠く離れた国で誕生し、文化・風習が日本と全く異なる人々の間で使われてきた言語です。

日本人が持つ概念を100%英語に変換することは不可能に等しいことです。

つまり、英語で会話するときには、日本人が当たり前のように考えている作法や概念をいったん排除しないといけないのです。

英語と日本語の差異について理解していただけたでしょうか。

後は英語でアウトプットする時に日本語を思い浮かべて英語に翻訳するのではなく、英語は英語のまま頭に浮かべて発話できるようにトレーニングしましょう。難しい日本語を英語に変換するストレスから解放されると思います。

中学や高校の英語学習では英語を話せるようにならない

僕たち日本人は、中学校から第二言語として英語を勉強しています。

バスや電車で通学中に、英文法の参考書や英単語帳を広げて、必死に勉強していたことを思い出しますね。

現在進行形から始まり、関係代名詞や仮定法など、馴染みのない文法概念も苦労して勉強したものです。

皆さんも、以下のような英語の文法問題を解いた記憶があるのではないでしょうか。

括弧の中の動詞を適切な形に変えてください。
・He (go) to the sea on Saturdays.
・I thought he (take) a wrong way to the station.

英語は人称や単数、複数、時制で動詞の形が変化することを学んだと思います。高校・大学受験では英文法や語彙力などが問われることが多かったですよね。

残念ながら、単語や文法を習得しただけでは、英語を話せるようにはなりません。

習得した単語や文法をアウトプットする力や習慣が必要です。

また、英語で会話する際に、現在完了形や関係代名詞などの文法知識はほぼ必要ありません(よほど、英語で書かれた大学の研究論文や作業指示書を読み込まなければならない場合は別ですが)。

日本の英語教育は主に高校や大学の受験対策として行われています。

そのため、ほとんどの日本人は、よほど自分自身で機会を求めない限り、生きた会話をするためのトレーニングをしてこなかったのではないでしょうか。

常に正誤を問われるような英語だけを勉強していると、自然と英語からも遠ざかりたくなるのも無理はありません。

逆に言えば、中学校で学習した単語の知識さえあれば、英語を話せるのです。

東南アジアを旅行したことのある人だったら聞いたことがあると思うのですが、東南アジアの人々は不完全なりに英語で話せます。それも、三人称単数や過去形など細かい文法を気にしている様子はありません。

“please”、”go”、”hotel”、”taxi” など、知っている単語を並べているだけです。

それでも充分英語でコミュニケーションをとれています。

曲がりなりにも英語を話してみることが重要です。

文法はトライ&エラーを何度も繰り返すことで身についていきます。

日本には英語を日常的に話す環境がない

日本人が、いつまでも英語に苦手意識を持っているのにはもうひとつの理由があります。

それは自分の身の回りに英語を話す人がいないことです。

先述の通り、ひたすら英単語を並べてみて、とにかく会話に挑戦しないことには始まりません。

しかし、よほど配偶者や親が英語話者でなければ、周囲に英語を話す人はいませんよね。強引に英会話に巻き込んだりすると、煙たがられることもしばしば…。

コンビニやレストランで日本人の店員に英語を話すのもはばかられます。

語学の習得には継続が必要です。まずは、英語を継続して話せる環境を見つけてみましょう。

まとめ

今回の記事は以上となります。

日本人には英語に対して苦手意識を持つ人が多いですが、その理由を理解できたでしょうか。

日本人は英語を話せないからといって、決して頭が悪いわけでも語学習得力がないわけでもありません。

日本人としての物事の考え方や作法をそのまま英語に当てはめて考えようとしたり、

ついつい文法の正誤を気にしてしまって発話が委縮されたり、

周囲に英語を話す環境がなかったりすることが大きな原因になっています。

当サイトの記事では、今後そういった英語習得の足かせとなっている問題を具体的に解決する方法を掲載していこうと思います。

僕は通訳案内士を職業としており、英語教師ではありません。

教え方や解説が拙く思われる読者さんもいらっしゃるかと思いますが、これから英語の習得を目指す方々をしっかりサポートしたいと思いますのでよろしくお願いします。

それでは、良い一日を!

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ABOUT ME
YUICHI
YUICHI
全国通訳案内士
富山県富山市出身。観光庁認定英語通訳案内士。愛知県の航空機関連メーカーで務めたあと、全国通訳案内士国家資格を取得。通訳ガイドとして、訪日外国人の観光ガイドを主に富山、石川、岐阜の観光名所・史跡を案内する。近年はHTML/CSSやPHP、Photoshopなどを使ってWEB制作にも携わっている。趣味はウォーキング、温泉、読書、料理など。

「通訳案内士になって、訪日観光客の皆様に日本の素晴らしさを体験していただきましょう!」
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